架台と金属とさび 

市場の架台は大きく分けて鉄とアルミ合金製となります。 耐久性を要求される太陽光発電の架台選びには、まず 金属の特徴と錆びの特徴を知るべし。

まず、金属はどうしてさびができるんでしょうか?

学校では物質と酸素が化合することを酸化といい、金属のさびも、この酸化という化学反応の一種という事覚えてますか?

 鉄の赤さびは、鉄と空気中の酸素と水分とが反応してできたさび(酸化鉄)で、これはそのまま長いあいだほおっておくと、表面から内部へしだいに進行していって、ついには鉄全体をぼろぼろにしてしまう性質のさびです。 

よって鉄の鋼材をそのまま架台に使用するのはお勧めできません。さび止め塗装なども耐久性から言えば不十分だと思います。

では鉄(スチール)製架台はダメ?

  いえいえそうではありません。

 同じ鉄の場合でも、黒さびといって、鉄を空気中で強く熱して酸化させたきめの細かいさび(四三酸化鉄)は、赤さびとは逆に、鉄の表面を膜のようにおおって、内部がそれ以上さびないように保護する性質のさびもあります。それを利用した架台ならいいです。しかし現状重さに問題があります。黒色をした鉄びんやフライパンをイメージください。

もうひとつ溶融亜鉛めっき処理された鉄は良いです。 

溶融亜鉛めっきは、鋼材を、溶かした亜鉛に浸し、表面に亜鉛の皮膜を作る技術です。 亜鉛めっきを施した鋼材は、錆びや腐食が発生しません。そして、塗装や電気めっき等とは異なり、亜鉛と鉄との間にできた「合金層」により、亜鉛と鉄が強く結合しているため、長い年月を経てもめっきが剥がれることがありません。 鉄製なら溶融亜鉛めっきをご使用ください。うすくてかるいものもあります。

一方アルミ合金は

アルミニウムは先ほどの黒さびと同じように空気中ですぐに酸化して、表面に白っぽいさび(酸化アルミニウム)の膜ができます。これは実は内部を保護するさびで、表面の錆びにより内部を保護されます。なかまで錆びないということです。強度が保たれるということですからアルミは架台には適しています。

特に表面のさびを人工的につけたアルマイト処理されたアルミ合金製は特にお勧めです。

 

その他 架台選びには施工性や重さ 30年後のリサイクル性なども考慮する必要があります。

(結論) わたしのNO1お勧めは、アルマイト処理されたアルミ架台! ただしアルミサッシのようなあまり薄いのはダメ、陸上用架台なら厚さ2mm以上のアルミ鋼材が良いと思います。  .